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年齢の卓治君と、山根先生ご夫婦のご媒酌で結婚しました。
結婚式には健聴者と障害者の掛け橋になればよいと思い、障害児教育の先生、小学校の先生、ろう学校の先生と高校の同級生、職場や手話サークルの健聴者と障害者の皆さんら大勢参加して頂きました。
それは嬉しい明るい盛大な披露宴でした。次々とすばらしいご祝詞を頂きました。その中で、小学一年当時、お世話になった浦野伍子先生は、「学級会で、ひとみちゃんの意見によって、クラスが良くなるはっきりとした正しい意見を、よく出しておりました」と、そのころの様子を思い出され、感激の涙を流しながらのご祝詞を頂きました。
それから、ろう学校幼稚部で三年間、お世話になった細井美江先生は、「ろう学校に長い問いながら私は、手話はあまりわかりませんので、ろう学校幼稚部で使っているキュードロ話法で挨拶させて頂きます」と前置きして、キュードロ話法でご祝詞が始まりました。
なんと二十年も前に、ひとみが小学一年の一月に「私のお母さんは日本一」の作文で優勝を頂いたとき、記載されている新聞を持参されてです。この作文には私の心の中に残っていることがあるのです。
それは浦野先生が、『この作文を書くことによって、この子が将来に向かって挫けず希望を持って進んでいけるように』と私に言われたお一言葉です。最後に、「手話のできる方は、手話をしながら歌って下さい」とお願いして、「四季の歌」と「手のひらを太陽に」の歌を、新郎新婦と皆さんと一緒に手話を交えて合唱しました。

 

 

 

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